今日はここらへんの公立学校は終業式だ。
終業式といえば・・・
体育館で形式的な儀式があって、
校長先生の長いお話があって、
1学期の終業式では特に夏休みの過ごし方の注意があって。
そのあと教室に戻って学活があって、
そして、そして通知表が渡される。
最近の通知表って、
先生からの言葉もパソコンで入力されてるのよね。
評価の数字の1.2.3.4.5 や、
生活面の該当につける〇も、
もちろん先生の言葉も、
昔は手書きやハンコだったのになあ・・・
中学や高校になると、
通知表の評価はそのまま内申点になったり、
大学受験の進路のめやすになったり、
大きな意味になるけど、
小学校の通知表って、そんなに意味があるのかな・・と思う。
そう思うのは、
私の小学校時代の記憶なのだけど、
それでもすごくインパクトのある出来事があった。
たしか・・
小学校高学年だったと思うのだけど、
終業式が終わって、
ともだちのひろ子ちゃんの家に遊びに行ってた。
ひろ子ちゃんは、
とても頭が良くて、スポーツもできて、
ピアノも上手な万能少女だった。
(同じピアノ教室に通っていたけど私はすぐにやめてしまってた)
下に弟がふたりいて、
いつも弟たちの面倒もよく見て、
おっとりしてるけど学級委員もしててリーダーシップもある頼れるひろ子ちゃんだった。
ちゃぶ台のある和室でひろ子ちゃんと遊んでいたら、
お昼上がり(?)なのか、
ひろ子ちゃんのお父さんが仕事から帰ってこられた。
・・・と、
ひろ子ちゃんのお母さんが、
すごい勢いで走って、
玄関からあがってきたばかりのお父さんに、
『おとうさん、これを・・』
といって、
ひろこちゃんの通知表を見せにかけよったのだ。喜々として。
え。
そして、それをお父さんもうれしそうに見て、
ふたりで中を見てどうのこうのと話していた。
これは・・
私にとってはカルチャーショックだった。
わが家との違いをダイレクトに見せられると、
「うちっておかしいの?」って思うよね。
うちは。。。
母は、私の成績に全くの無関心で、
ハンコを押してもらわないといけないので見せるけど、
見せても、
「あがった」「さがった」などの興味もなく、
もちろん怒られることも誉められることもなかった。
ひろ子ちゃんみたいに、
終業式の日に持ち帰ってすぐ見せることもなければ、
父にいたっては、たぶん通知表なんか見たことないかも。
通知表に対するプライオリティー順位、温度が、
わが家とちがいすぎて、
本当にびっくりして、今でもくっきり脳裏に焼き付いている。
今思えば・・・
わが家は、大らかな子育て、放任主義、ともいえるけど、
私の親は、ほんとに忙しかったし、
成績なんか全く興味なかったんだと思う。
親から人生で一度も、
『勉強しなさい』と言われたことがない。
弟にももちろん同じ。
(よくマンガで主人公が母親に『勉強しなさい』って言われてるのを見て、言われてみたいとさえ思った)
まあ、私の成績はいつも普通な感じで、
特に感想もないのはわかる。
そんなふうなだったので、
私も、いつしか子供をもったけど、
ひろ子ちゃんのお母さんのようにはならず、
通知表にも思い入れはない。
ただ・・
上の子には『勉強しなさい』って一度も言ったことはないけど、
下の子には1000回位言った気がする。(理由あり)
ひろ子ちゃんのお母さんは、
とても教育熱心なお母さんだったんだなと今は思う。
参観日は一番にきて座っておられたし、
PTAの役員なんかもされてたし。
でも。
ひろ子ちゃんは、
あんなに頭がよかったのに、
なぜかぱっとしない地元の私立の短大を出て、
結婚して子供も生まれたけど、
実家とも、友人たちとも縁を切ったような状態になっている。
数年前に小学校卒業後初めての同窓会があったけど、
出席はおろか、
つてをたどってひろ子ちゃんと連絡を取ろうとした友人が
ものすごい攻撃的に罵倒されて、
今後一切の連絡をするなと言い渡された。
何が彼女の人生にあったんだろう・・・。
と、
終業式の通知表をもらって
喜んだりがっかりしたりの生徒たちを見て、
ひろ子ちゃんのことを思い出し、
『この子たちのお母さんはどんな反応するのかな』
『成績下がったら怒り狂うお母さんもいるのかな』
『ぜんぜん見ないでハンコも押さない親もいるんだろうな』
などなど思いめぐらせて。
そして、
やっと長い夏休みが始まる。
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